トーマス・ファーガソン(Thomas Ferguson )のクリスタルガラスクロス

グラスクロスにはリーデルのマイクロ・ファイバー・クリスタル・クロスを使っていたのですが、トーマス・ファガーソン社のリネンのクリスタルガラスクロスが同じくらいの価格で売られていたこともあり購入することにしました。

この商品の価格はサイズ57 x 84 cmのものが在庫処分品のため£9.95と幾分安価な設定になっていました。日本円だと1400円くらい。現行品だとサイズ56 x 75 cmで£13.50ともう少し高価になります。
比較的ざっくりした生地で、厚みはそれほど薄くもないし厚くもない標準的なガラスクロスです。

ちなみにこのクロスは2009年のG20サミットで各国の首脳に贈られたものだそうです。
その時の記事 →「Thomas Ferguson Supplies Gift For G20 Summit Leaders
Thomas Ferguson社のリネン製品
トーマス・ファガーソン社のリネンのクリスタルガラスクロス
トーマス・ファガーソン社
リネンのクリスタルガラスクロス タグ
価格:£9.95

トーマス・ファーガソン社

今回購入したトーマス・ファーガソン社ですが1854年に設立され、ベッドリネン、テーブルリネン、ハンカチリネン、ガラスクロスなど幅広いリネン製品を扱っている会社になります。残念なことに日本ではネットショップも含めほとんど扱われていません。

ヨーロッパでは、優れたリネン製品を扱う企業の1つとして知られていて、CELC(ヨーロッパリネン連盟)のMASTERS OF LINEN® CERTIFIED COMPANIESでもあります。

会社自体は1988年12月にトーマス・ファーガソン社はFranklins Groupに入っており現在では創業家は経営に関与していません。

トーマス・ファーガソン社は麻のダマスク織のテーブルリネンを得意としているようですが、ベッドリネンでもなかなか優れた製品があります。

例えば、ベッドリネンには3つラインがあるのですが最も高品質な「Premier Deluxe Range」だと、30 ends/cm (74 linen lea NeL) x 28 picks/cm (74 linen lea NeL)とかなりのスペックです。また、ベッドリネンはヨーロッパ規格とアメリカ規格の両方の取り扱いがあるようでサイズも豊富です。
※リネンの場合、高品質なカバーに使用される糸は40番手~80番手(麻番手)。日本でよく売られている標準的なリネンのカバーには40番手のリネンが使われていることが多い。高品質を謳っているものでも60番手。80番手以上の糸を使ったものはあまり売られていないかあってもかなり高価。
Units of textile measurement(Wikipedeia)

ただ、価格はデュペカバーがシングルサイズ(145cm×200㎝)で£267.61、フラットシートはシングルサイズ(183×274cm)で£189.88。セットで購入すると日本円だと8万円弱になります。40番手の糸を使った一番安価なラインの場合だと5万円半ばになります。品質は良いのですが価格的には気軽に購入できるものでもなく購入したことはありません。

その他、アイリッシュリネンのハンカチだと26 x 26 cmで£6.04~と比較的お手頃な価格になっています。

また、このネットショップの良いところの1つでもあるのですが生地だけでも購入することができますし、サイトにはリネンのことが詳しく書かれているので結構楽しめます。リネン好きの方は一度ご覧になると良いと思います。

アイリッシュリネンについて

ちなみにアイリッシュリネンという言葉がよく使われていますが、アイリッシュリネンというのはアイルランドで織られたリネンに付けられたブランド名のことで、原料となるフラックスがアイルランド産であったり糸を作る紡績工程がアイルランドで行われている必要はありません。また、この生地を他国で製造して完成品を作った場合でもアイリッシュリネンを名乗れるということなので、一般の人からすると中々わかりにくいのではないかと思ったりしましたが、そういうものなので仕方ないですね。

商標はIrish Linen Guildが管理していて基準を満たした場合には製品にアイリッシュリネンであることを示すマークを付けることができます。詳しくはIrish Linen Guildを参照してください。
トーマス・ファガーソン社のTable runner
トーマス・ファガーソン社のTable runner 30 x 183 cm
価格:£2.98

グラスクロスに適した良質なリネン

良質なリネンはグラスクロスに適した素材です。
コットン素材と比較で言えば水分をしっかりと吸収する一方で、乾くのが早いといわれています。また、リネンは自重の最大20%の水分を吸収することができ、濡れることによって強度が増加しコットンよりも長持ちします。

更に抗菌(菌を繁殖させない)効果があるため、雑菌の繁殖を抑制し臭いも抑えることができたり、帯電しにくいため静電気が発生を抑えることができるなど、ティータオルに適した素材といえます。

詳細はWhy Choose Irish Linen(Thomas Ferguson社のサイト)に記載されていますので、詳しく知りたい場合はこちらをご覧いただければと思います。

ティータオルを扱っている会社やブランド、品質、価格帯、お手入れ方法については、「ティータオル お手頃なものから高品質なティータイルまで」を参照してください。

トーマス・ファーガソン(Thomas Ferguson )のクリスタルガラスクロスですが、1000円から1500円くらいの価格帯で手に入るグラスクロスの中ではなかなかのクオリティでコストパフォーマンスに優れているのかなと思っています。日本で買えないことと、送料がかかるのがデメリットとしてあるのですが、例えば、ハンカチとかその他の小物と一緒に買えば1点あたりの送料もそれほど高くならないし、ある程度まとめ買いをするなどうまく使えば良いショップといえそうです。

ちなみにこのグラスクロスですが、赤の装飾部分が綿なのが惜しい点です。
なんでもEUの規則では装飾的な効果を目的として使われる場合は重量の7%まではピュアリネンとして表示できることになっているそうです。

Fibres which are intended to produce a decorative effect, and which are visible and distinct, provided they do not exceed 7% of the weight of the product.

トーマス・ファガーソン社のリネンのクリスタルガラスクロス
トーマス・ファガーソン社
リネンのクリスタルガラスクロス
赤い装飾部分以外はリネン製

トーマス・ファガーソン社のリネンのクリスタルガラスクロス
トーマス・ファガーソン社
リネンのクリスタルガラスクロス(全体)
サイズ:57 x 84 cm

参考

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