イシカワの洋服ブラシと平野の洋服ブラシの使用感の違い

イシカワの洋服ブラシ

良い洋服ブラシでブラッシングすると洋服のコンディションを整えその寿命も延ばすことができます。

洋服ブラシですが私はイシカワの洋服ブラシを使っています。洋服ブラシのメーカーは割といろいろあって、イギリスのKENT、日本だと江戸屋、平野、アートブラシ、藤本虎などが有名です。

イシカワの洋服ブラシですが割といろんな店舗で取り扱いがあるようで伊勢丹新宿店や日本橋三越、高島屋などの百貨店やセレクトショップのSTRASBURGO、イタリアのスーツブランドのKitonなどで扱われています。私は伊勢丹で購入しました。

「イシカワ」のブラシは高価です。洋服に興味がない人だと見向きもしないような価格帯です。
イシカワの洋服ブラシの形はすべて水雷型。価格帯は43,000円~150,000円。昔はもう少し安かったと思いますが、10年近く前に価格改定してから現在のラインナップになったと思います。高くなるにつれて馬毛の質が良くなるようですが、一番高い150,000円のものは羊毛でビクーニャ用です。

私が使っているのは、100,000円の馬・尾脇毛・上ウス・先付を使ったものです。
イシカワの洋服ブラシの一番の特徴は馬毛の質で、筆に使われるような細い毛が使われています。あとは高価なラインのブラシには杢目の美しい屋久杉が使われています。

洋服ブラシは、埃を落としたり生地の繊維を整えるためのもので、洋服のメンテナンスには欠かせません。丁寧にメンテナンスすることによって洋服の風合いや印象が良くなり、寿命も延びます。クリーニングにあまり出さなくても良いみたいなことを書いてあるサイトも見たことがあるけど、一定期間使って汚れてしまったら出さないといけないわけで、私の場合はそうではなく、生地の繊維を整える際に生地を傷めずに埃をきちんと取りたい、風合いを良くしたいという観点で選びましたしそれ以上のことを洋服ブラシに期待するのはどうなのかと思ったりします。

イシカワの洋服ブラシですが、細く繊細でありながらそこそこ弾力のある尾脇毛を使うことによって、通常の馬毛のブラシよりも生地へのダメージが少なくなるだけではなく、毛が細いため、より細かく埃を掻き出すことができます。

ishikawa_clothes brush
イシカワの洋服ブラシ
馬毛のなかでも筆などに使われる細い尾脇毛を使用
ハンドルの屋久杉の杢目が美しい

「平野」の洋服ブラシ

その他、我が家には「イシカワ」の他に、旦那が結婚する前から使っていた「平野」のブラシがあります。
平野はいろんな種類のブラシを扱っているお店で、洋服ブラシの他、ヘアブラシ、歯ブラシ、ボディブラシなどもあります。日常生活で使うブラシならなんでも扱っているようです。

洋服ブラシだけでもラインナップは豊富です。
「洋服ブラシ 手植え水雷型」、「洋服ブラシ 手植え羽子板型」が毛足の長い馬毛が使われているタイプ。その他、カシミヤ用と書かれているものは馬毛が使われていて、手植えと機械植えタイプの2種類。豚毛が使われているスタンダートタイプ、あとは携帯用のブラシなどがあります。

家にあるのは「洋服ブラシ 手植え羽子板型」です。今は16,000円ですが、昔はもう少し安かったそうです。

持ち手があるとなんとなく良さそうに思えますが、実際やってみると使いにくかったりします。水雷型のほうが持ちやすいし短い時間で効率的にブラッシングできます。ただ、水雷型は爪が直接衣類に引っ掛かりやすいのでそのあたりは注意しながらブラッシングする必要があるのですが、平野の「洋服ブラシ 手植え水雷型」は毛足も長くあまりそういった心配がないところも良いところです。

ということで、「手植え水雷型」、「手植え羽子板型」の2つを比べると水雷型のほうが23,000円と高価なのですが、水雷型のほうが使い勝手が良いと思います。とはいえ、好みもあるので実際に店舗で見て使いやすいほうを選べば良いと思います。

洋服ブラシの素材

洋服ブラシでは、豚毛、馬毛、羊毛などが使われています。メンテナンスする洋服の素材に合わせてブラシの素材を選ぶ必要があります。

基本的に豚毛、馬毛、羊毛の順で柔らかくなります。柔らかければ良いというものでもなく、柔らかすぎると埃を掻き出す力が弱くなるので、弾力性も重要です。

私の家にあるのは両方とも馬毛になります。馬毛は柔らかさや弾力性のバランスが良いので基本1本あれば大体なんにでも対応できると思いますが、豚毛や羊毛だと他のブラシと併用したほうが良いケースも多いです。豚毛の硬いブラシでカシミヤのニットや高番手のスーツの生地の手入れは生地が傷みそうで避けたいところです。

洋服のブラッシングは習慣でありその人をの性格をよく表します。包丁を研いだり、靴を磨いたりするのと同じです。なので、埃が目に詰まったような洋服だけは着たくないなと思っています。

イシカワと平野のブラシの違い

イシカワと平野のブラシの違いですが、値段がかなり違うわけですが、主な違いは馬毛の種類の違いです。 
平野の毛の方が太くイシカワは細い毛を使っています。同じ馬毛ですが全然違っていて、イシカワの洋服ブラシで使われている馬毛は馬脇毛という筆につかう毛だそうです。
毛が細いこともあり埃をかき出す能力に優れていて、洋服へのあたりが柔らかいので、それなりに力を入れてブラッシングしても生地が痛みにくいことが特徴です。
一方、平野のブラシは標準的な馬毛です。

カシミヤのセーターなんかのブラッシングはイシカワのブラシのほうが向いていると思いますし、スーツも繊細な生地を傷めにくいといった観点や、ざっくりした生地の埃をきちんと掻き出すのにはイシカワのブラシのほうが向いているように思います。

とはいえ、値段が値段ですし、繊細な生地が使われている洋服を持ってなければ平野でも十分だと思います。

ニットのブラッシング

ブラッシングの目的は埃を落とすことと生地の繊維を整えることで、手が付けられないほど毛玉ができたニットがブラッシングすると簡単に元に戻るみたいなことはないので、そうしたことはあまり期待しないほうが良いかもしれません。

毛玉が嫌ならそれなりの品質(例えばカシミヤなら繊維の長いものを使って、比較的撚りの強い糸が使われているような)のニットを購入すべきで、ブラッシングで解決するってのはなんか違うような気がしています。

ブラッシングすると確かに毛玉が目立たなくなったり落ちたりします。毛玉が解けた場合も解けた状態になっているだけで元に戻るのとは全然違っていたりします。なので、簡単に摩擦で繊維が絡んで再び毛玉になります。
そういう意味では毛玉はちゃんと取らないと駄目なのかなって思ってます。

とはいえ「イシカワ」のブラシは流石に高価で人にはなかなか勧めにくいし勧めたことがないブラシです。

どんなブラシを使うかは持ってる洋服によると思うし、大抵の場合そんなに高価なブラシでなくても良いようにも思いますので、そのあたりは予算で選べばいいのではないでしょうか。

どんなブラシを使うかということ以上に、日々きちんとブラッシングによって洋服の印象が変わります。高いブラシも使わなければ意味がないわけで、日々のきちんとしたメンテナンスが一番大事ってことですね。

イシカワの洋服ブラシの使用感

イシカワの洋服ブラシですが、カシミヤ製のニットなどの洋服だけではなく毛布(ブランケット)のメンテナンスにも使っています。今までみたことのある洋服ブラシの中では、イシカワのブラシに使われている細く柔らかな尾脇毛を使った馬毛のブラシが最もブラッシングで生地を傷めにくいブラシです。

そういうこともあって繊細な生地をブラッシングする際にはとても重宝しています。毛布1枚ブラッシングすると流石に疲れます。繰り返しになりますが、生地を整えることでとても綺麗になります。ただ、当たり前ですが新品同様にはなりません。

ブラッシングでは埃と一緒に毛玉なども落とすことができます。空中に飛散した埃や毛のくずがブラッシングの後にかなり落ちてきす。そのままにしておくとかなり目立つので、2,30分くらいして落ち着いた後に掃除をするのが良いと思います。

ウールやカシミヤ製品の選び方、ジョンストンズのカシミヤの毛布の話を以下のリンク先でまとめていますのでもし興味がある記事があればご覧ください。


(参考)

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