ティータオルいろいろ お手頃な業務用から王室御用達の高品質リネン製ティータオルまで

ティータオル(食器を乾かすための布)ですが、たくさんの商品が販売されていますし、呼び名も様々。
例えば、家庭用ではキッチンタオル、キッチンクロス、ガラスクロス、ガラス拭き、業務用の場合はダスター、グラスダスター、ガラスダスターなどと呼ばれています。

Tea towelというのはイギリスでの呼び方。茶器などの磁器を拭くための布として使われていたことが語源です。ただこれはイギリス流の呼び方でフランスではTorchon(トルション)、アメリカだとDish towelと呼ばれています。

また、グラスに適したものだとグラス〇〇〇みたいな名称になっていてラインナップも別に用意されていることもあります。

ティータオルの素材にはリネン(麻)や綿、マイクロファイバーがよく使われます。
特にガラスクロスには良質なリネン素材が適していて滑らかな毛羽がでないリネンを選べば良く、きちんと汚れや糸くずを残すことなくすっきりと食器を乾かすことができるのでお勧めです。

質の悪いリネンや綿を使っている場合だと毛羽が残るし生地が安物の厚紙みたいな感じでしっくりこないので、グラスにはやっぱりマイクロファイバーでないといけないのかなと思いがちなのですが、良質なリネンだとそんなに変なことは起きないしきちんと水分を拭きとれる上、下で紹介するような性質もあるので総合的に考えるとやっぱり良質なリネンの方がマイクロファイバーよりは優れているように思います。

前にも書きましたがリネンの良さとしては以下のような点が挙げられます。
  • リネンは自重の最大20%の水分を吸収することができる。
  • 濡れることによって強度が増加する。
  • コットンやマイクロファイバーよりも長持ちする。
  • 抗菌(菌を繁殖させない)効果があるため、雑菌の繁殖を抑制し臭いも抑えることができる。
  • 帯電しにくいため静電気の発生を抑えることができる。
価格ですが綿よりもリネンやマイクロファイバーのほうが高価な傾向にあります。

ティータオルの価格帯や品質について

日本の会社だとfog linen work(フォグリネンワーク)のものが1000円を少し超えるくらい、無印良品の麻クロスだと690円(厚手は790円)で売られています。その他、服部テキスタイルなど主に業務用に製造している会社もあります。

日本で購入できる海外製又は海外ブランドのティータオルですが、スウェーデンのKARDELEN(カデーレン)、Vaxbo Lin(ヴェクスボリン)、Ekelund(エーケルンド)、Klassbols(クラスボルス)、ベルギーのRIBECO(リベコ)、フランスのCOUCKE(クーケ)などがあり、価格は日本で購入すると1000円~4000円台くらいです。

グラス用ではリーデルのマイクロ・ファイバー・クリスタル・クロスが1400円くらい。es.manabeの業務用の綿100%の日本製のグラスタオル(45cm×80cm)がアマゾンでは10枚入りで3800円、麻混のグラスタオルが10枚入りで3700円で売られています。

これらのリネン製品は使用感やお手入れ方法などの情報がネットで検索すると比較的良くでてくるので、ティータオルを選んだり手入れする際に参考になるかと思います。

ティータオルですが価格の幅がかなりあります。また品質にも違いがあり、大きさや厚み、毛羽が出る出ない、拭きとりやすさ、水分の吸収量、乾燥に必要な時間など使い勝手がかなり違ってくるので、よく考えて選ぶようにしたほうが良いと思います。

以下、ティータオルを扱っている比較的著名な会社やブランドを簡単にまとめています。

ティータオルを扱っている会社やブランド

スウェーデン

北欧のリネンのブランド。カラーバリエーションが豊富。1992年創業と比較的若い会社。
1989年創業。当初、紡績からスタートしその後リネン織り物も手掛けるようになりました。製品はリネン100%でスウェーデン製。製品や環境へのこだわりが強く価格は高め。
1962年創業。歴史のある会社で同族経営としては世界で最も古い織物会社と言われています。スウェーデン王室との繋がりも強く長年に渡り王室に製品を納めているそう。日本の天皇皇后両陛下がスウェーデンへご訪問された際にエーケルンドのテーブルクロスをお求めになったそうです。
1920年創業。原材料である亜麻の生産プロセスにこだわりのある会社。シンプルなデザインが特徴。ノーベル賞の晩餐会で使用するリネン製品はすべてクラスボルス社の物が使われているそうです。

ベルギー

ベルギーのリネンブランド。ベルギーのなかでもトップブランドとして60%以上のシェアを持っているそうです。また、ベルギー王室で使用されていることでも有名。
ASSOCIATION OF THE BELGIAN WARRANT HOLDERS

フランス

「ジャカード織」が有名なテーブルリネンブランド。フランスの大統領官邸エリゼ宮などでも使われているそうです。
フランス製のリネンとリネンタオルなどを販売。  日本でも様々は通販サイトで取り扱いがあります。
フランスのRibeauvilléにある会社。2世紀以上の歴史がある。カラフルなプリント柄のテーブルリネンが多い。

アイルランド

私の使っているグラスクロス。詳細は「トーマス・ファーガソン(Thomas Ferguson )のクリスタルガラスクロス」で紹介しています。
Samuel Lamontの製品は、グループ企業であるGivans Irish Linen Storesで取り扱いがあります。なお、キッチンクロスは数種類ありますがグラス用だとリネン88%綿12%のEasi-Dryerという商品があります。サイトによってはヨーロッパ製、チェコスロバキア製など表記はまちまち。この商品は日本でも購入することができるようです。→アイリッシュリネン グラスクロス Easi-Dryer /レッド(リネン専門店カリエンテ)
1880年に創業。北アイルランドのHolywoodに拠点を置くホームテキスタイル企業。ティータオルを専門にしていましたが、現在ではバックやギフト製品など様々な製品を手掛けています。生産は中国などで行われています。 

日本

リトアニアで生産されるリネンを使って、普段使いとし使えるリネン製品を販売しています。価格は大体1枚1000円を少し超えるくらい。
無印良品の麻のクロス。税込690円。厚手のものは790円。
アマゾンや業務用の通販サイトでの取り扱いが多く1枚あたりの価格が安い。ハーフリネンしかないのが残念なところです。
麻100%のダスターや麻混のダスターを製造しているほか、麻のテーブルクロスが京都迎賓館、赤坂迎賓館で利用されている。ペニンシュラ東京、パレスホテル東京、アンダーズ東京などでGIZA・Club®(ギザクラブ®)のベッドリネンが使われています。

お手入れについて

洗濯

普通に洗濯すれば良いのですがなるべく化繊の服などと一緒に洗わないようにしたほうが良いと言われています。色落ちなどの関する注意点は他の素材と同様。洗濯は洗濯機でも構いません。洗剤は蛍光増白剤(OBA)を含まない中性洗剤を使うことが勧められています。
その他、リネンは高温のお湯の場合で洗うとペクチンが溶け出して生地がぱさぱさする原因になるので注意する原因があるのと、漂白剤は使用してはいけないと記載されていることが多いです。
購入した会社やブランドのサイトでお手入れ方法をチェックしておくことをお勧めします。

雑菌の繁殖

雑菌の繁殖には注意が必要です。不衛生なタオルで食器を拭くといった妙なことにならないように気を付けたいものです。雑菌ですが、指数関数的に増殖します。常にキッチン周りの衛生状態には気を使いたいところです。

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