corgiはチャールズ皇太子のロイヤルワラントを受けた靴下メーカーとして有名なのですが、靴下以外にもストールや帽子、Wrap、Ponchoなどニット製品全般を手掛けています。
corgiの靴下
イギリスのcorgiについて簡単に紹介したいと思います。創業は1892年。当初は鉱山労働者のための靴下を製造していました。
corgiは1939年頃からブルックスブラザーズのアーガイル模様の靴下を手掛けたことで知られていますが、Burberry、Ralph Lauren、Thom Browne、J. Crewなどのブランドの製品も手掛けてきました。
corgiの靴下は今でもWalesのAmmanfordにある工場で作られていてイギリス内での生産に拘っています。従業員は約50人。イギリスのロイヤルファミリーにも納めています。近年生産量が増加し工場を増設したようです。
使われている素材はコットン、ウール、カシミヤ。柄物が多いです。
日本で取り扱われてからかなりの年月が経っており、日本市場はcorgiにとって成功した市場の1つと言われています。corgiのサイト内にあるブログでは日本への出張の様子が掲載されています。
corgiですが、ペッカリーの手袋で有名なDentsの所有者であるDewhurst Dent Plcの子会社になります。なので、Dentsのウェブサイトにはcorgiのオンラインショップへのリンクがあったりします。
corgiのルームソックス
ルームソックスでは価格や耐久性を考えるとコストパフォーマンスは悪いのですが100% Cashmereの靴下が快適です。もう少し価格と耐久性のバランスを考えたカシミヤに他素材を加えたものがその次になります。ただ、カシミヤでなくてもきちんと作られた普通のメリノウールの靴下であれば十分な快適性が得られるし不快に感じることはないので、好みと予算で選べば良いと思います。ちなみにcorgiのサイトではルームソックスにはcommended for loungewearと記載されています。ルームソックスではなく普通に使うのならSuitable for daily wearと記載されているものになり、素材としてはウールやシルクがバランスが良く、価格と耐久性重視ならコットンがメインのものになります。
corgiのカシミヤソックス
corgiですが、カシミヤのケーブルニットソックスで知られていて、素材のカシミヤは平均直径は16ミクロン。カシミヤのなかでは少し直径が太い感じがしますが耐久性を考えるとこのくらいになるのかなとも思いました。糸は英国のカシミヤ糸製造業者によって英国で加工・染色されたものが使われているとのこと。また、ウールやコットンなどは、英国かイタリアのどちらかに拠点を置く製造業者から調達されています。
corgiの日本語サイトでは以下のように紹介されていて、それによるとホワイトカシミヤを使用しているようです。
コーギ・ホージリー社のカシミア製品は、手触りが極めてやわらかく、なめらかで軽いのが特徴です。白色や淡色のものは最上質のホワイトカシミアを使用しています。染色の際は素材を傷めることのないよう時間をかけて染め上げるため、光沢となめらかさが生まれるのです。(http://www.corgi-hosiery.jp/about.htmlより引用)その他、製造工程や新しい工場の話、チャールズ皇太子の工場見学の話、それにカシミヤのケア方法など興味深い記事がcorgiのウェブサイト内のブログ掲載されていますので興味のある人や購入を検討している人は読んでみて損はないと思います。
また、カシミヤ製品の一般的な選び方について「カシミヤの選び方 John Laingの手袋とジョンストンズのマフラー」で書きました。カシミヤ全般に興味のある方はこちらもご参照ください。
corgiのソックスの価格帯
価格ですがイギリスのcorgiのオンラインショップだとカシミヤとコットンのものは£30くらい。
カシミヤ100%のものはリブ編みが£40でケーブル編みのものは£60~80です。
男性用の58% Cashmere, 26% Silk, 16% Nylonだと£45くらいです。
カシミヤ100%のケーブル編みで箱入りのものは日本円で1万円を超えと流石に高価です。最も安価なのは数足セットでいくらみたいな感じで安くなっている商品をセール時に購入する場合になります。
日本での価格
ZOZOTOWNで検索すると、25cm~27cmの男性用の綿100%のsocksが3500円~3800円くらい。セールになっているものだと30%くらい値引きされています。ARIGATOメンバーなら1716円(税込みだと1853円)。気に入った柄のものが安くなってば、corgiのサイトだと£13ポンドくらいでセールになっているものだと£8。1ポンド140~150円くらいなので、1200円くらい。このくらいの価格差だと送料を含めて考えると2,3点購入する場合は国内で購入したほうが経済的です。個人輸入したほうが良いケース
イギリスのオンラインショップのほうが商品が豊富だし送料込みで安くなれば得なのではないでしょうか。送料や通関手数料や消費税も必要だし為替レートは日々変わるのでそれらも含めて計算しないといけないのと、間違ったものが届いたら対応が面倒なのでその辺も含めて検討したら良いのではないでしょうか。もうすでに持っててサイズとかもわかっているんだけど、追加でカシミヤの靴下を1ダース買いたいみたいな場合は計算しなくてもcorgiのイギリスのオンラインショップで購入したほうが良いってことになりますが、よくあるケース(安価なものを2,3足欲しい)では微妙な感じもがします。(2019.1時点)
私の購入したcorgiのソックス
今回はルームソックスを探していたところcorgiで良さそうなものがあったので購入することに。選んだのはカシミヤの靴下。ただ、100%Cashmereのものではなく、64% Cashmere, 36% cottonのものを2足。ついでに75% Cotton、25% Nylonの靴下も1足購入しました。上の2足は寝るときに使う予定なのでゆったりしたものを選んでます。写真(上側)の右のカシミヤ100%のものは旦那が購入したもの。
購入したcorgiの靴下 |
corgiの靴下 チャールズ皇太子のロイヤルワラントのマーク |
靴下選びについて
以下靴下の種類や選ぶにあたって知っておいた方が良いことを簡単にまとめてみました。靴下ですが、百貨店やセレクトショップ、スーパーだけではなく、Seria(セリア)やダイソーなどの100円ショップ、それに無印、ユニクロにも置いてますし、スポーツ用だとスポーツ用品店が充実しています。
私の場合は残念なことに靴下マニアみたいな靴下に詳しい店員に出会ったことがなく、自分で素材、厚み、柄、用途などから適当に選んでいます。
日常的に使う靴下は大きめのものを選ぶとすぐに駄目になってしまいます。きちんとフィットしたほうが長持ちしますし使っていて快適です。
大きめの靴下だと無駄に摩擦が発生するのでそうした箇所が薄くなって穴があく原因になります。
なのにサイズ感が事前に試すことができません。試すことができないので、まず最初に1足購入して良ければ追加購入という流れが合理的です。サイズがフィットすると履いていて気持ち良いし駄目だと1時間も履くと駄目だってわかります。
フィット感や靴との相性もあるし、勿論用途によって最適な靴下は違うのでいろいろ買って試してみるしかないような気がしますが失敗した靴下が高価なものだとかなりガッカリします。
しっくりくる形状であったり、好みの素材、靴下のタイプ、柄なんかを調べて、耐久性やコストパフォーマンスも含めて違いを実際に比べてみて用途ごとに自分にあった靴下を探すというのはなかなか面白いことかもしれませんが、時間もかかるなぁと思っています。
靴下の素材
素材だと最も多いのは綿。それ以外だとシルク、ウール、カシミアなど。補強などのためにナイロン、ポリエステル、アクリル、ポリウレタンなどが一緒に使われていますが、100%ウールといった表示の商品もあります。
合繊のものと比べるとウールやシルク、カシミヤの方が吸湿性があります。ただし、カシミヤは耐久性に乏しい素材になります。普通に使うならウールかシルクから用途に応じて選べば良いと思っています。
最上級の靴下
最上級のものとなるとビクーニャの靴下になります。ドイツのFALKEが限定木箱入りで1200ドル販売していました。珍品の類ではカシミアよりも軽く柔らかく、弾力性があるらしい、HARRYS OF LONDONの440ポンドのニュージーランドレッドディアー(赤鹿)の毛(赤鹿から最もすばらしい毛だけを20グラム集めたもの)の靴下といのもあるようです。ビクーニャについては以前に「最も高価な天然繊維ビクーニャ(vicugna)」で書きましたので詳細はそちらを参照ください。
靴下の種類
靴下の名称ですが、長さによって変わります。フットカバー、アンクレット、ソックス、ハイソックス、オーバーニーなど長さによって呼び名が違います。
足先部分がない形状のものには、スパッツ、トレンカー、レッグウォーマーなどがあります。
靴下を扱っている会社
日本製のものだと奈良県や兵庫県などで製造されているものが多く、ハリソンなら兵庫県の加古川の工場で、福助株式会社、タビオ株式会社は奈良県の下請の工場で作られているものが多いです。価格帯はオーソドックスなタイプのものだと大体1000円~2000円台くらいですね。欧州だとイギリスのPantherella(パンセレラ)やcorgi(コーギー)、ドイツのFALKE(ファルケ)などが日本では購入しやすいです。あとは、ジョンスメドレーなどのニットメーカーのものなど。その他、男性向けだとイタリアのミラノにあるSOZZIやローマのpalatinoも有名です。日本で購入するといろいろ経費がかかるので海外メーカーが割高になる面があり仕方ないのですが、Pantherella(パンセレラ)やcorgi(コーギー)だと最近のレートで計算すると国産品のやや高めの価格帯と同じくらいのレンジなのかなと思います。どっちが優れているかというのは合う合わないがあるので人それぞれなので、いろいろ試してみて一番しっくりくるものをチョイスすれば良いのではと思います。
靴下のつまさき部の縫合方法による違い
素材(糸)、デザイン、耐久性なども重要ですが、靴下の場合、接合方法が重要でこのことは品質の違いを説明するためにメーカーのサイトでは取り上げられています。靴下はつま先部と本体とをリンキングやロッソと呼ばれる方法で接合しますが、品質の差がでてしまう部分でよくできた靴下はこの部分の処理が上手いです。無縫製(ホールガーメント)を使ったものも中にはあるようですね。ホールガーメントには日本の和歌山県にある島精機というところのニットマシン(編み機)が使われていて、一般的なニット製品では最近良く使われているのを見るようになりました。
リンキング
リンキングは編み目の1目1目を合わせて縫製する方法になります。ハンドリンキングと自動リンキングがあり、ハンドリンキングはリンキング機を使い人が編目のひとつひとつを掬い縫いする方法です。工賃は高め。
自動リンキングは自動リンキング機を使ったリンキングでかなりの省力化が可能になります。
ロッソ
ロッソは、専用のミシンで縫製する方法でリンキングに比較するとゴロツキがあります。また、熟練度の違いも出やすいといわれています。イタリアのロッソ社が最初に機械を製造したことからロッソと呼ばれています。
欧米と日本の靴下の違い
靴下について調べていると日本と欧米ではちょっと傾向が違うといった記述がネットにありました。まあ、自分が使うものが結局好みかどうかというところに行くつくわけだけど、こんなの書いていいのかなと驚きました。欧米と日本の靴下の違いは?
例えば、ソックスの場合、欧米では履き安さ、履き心地の良い物を目指しています。これに対して日本では体裁の良い外観的にきれいな物を重視し、次に丈夫さや保温、ぴったりとしたフィット感等の機能面を重視しています。日本では靴を脱ぐ機会が多いため美的感覚が必要なのです。欧米では靴下は数回の履き替えを行ってベットから降りて靴を履き、靴を脱いで就寝すると言った生活習慣の違いが目的を異にしているのです。(奈良県靴下工業協同組合のサイトより引用)
参考
(最終更新日 2019/2/3)
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