鰹節の種類と出汁のひきかた

鰹節を購入しようと思って乾物屋などを訪れると種類の豊富さに圧倒されます。書いてあることもよくわからないし何が違うんだろうと思いながら、お店の人に用途を使えてそれに適したものをくださいって感じで購入しています。

一応、どんなものか知っておくと購入するときにの参考になるということで、鰹節や節類についてまとめましたので紹介します。

原料のカツオですがスズキ目・サバ科に属します。

漁獲時期によって脂肪量が変化します。秋獲は脂肪量が多く春獲りは少ないです。
春に漁獲したカツオを原料にする鰹節を「春節」、夏など「夏節」、秋だと「秋節」と呼びます。

春節は脂肪が少なく鰹節の製造に適しますが、秋節は脂肪が多く品質が劣るとされています。また、春節は日乾の時期が真夏に重なるので製造時期として適しているといわれています。

脂肪ですが、脂が少ないとうまみが少ない鰹節になってしまいますし、脂が多すぎると製造過程で脂がカツオに残るので固い鰹節にならないという関係にあります。

主な産地は鹿児島県枕崎市、指宿市、静岡県焼津市です。

鰹節の種類について

本節と亀節

原料であるカツオの大きさによる分類になります。

本節

本節は3kg以上のカツオからとれる節です。
1匹のカツオから4本の節がとれます。
カツオを3枚におろし、片身を血合いにそり縦に切ったもので、背中側を雄節(背節)、腹側を雌節(腹節)と呼びます。

亀節

亀に形が似ていることから亀節とよばれています。
3kg以下のカツオを3枚におろし、鰹節にしたもの。

荒節と枯節

荒節と枯節というのは、製造工程の違いによる分類になります。

製造工程ですがごく簡単に書けば、
  1. 生切り
  2. 籠立て
  3. 者熟・放冷
  4. 骨抜き
  5. 焙乾あん蒸
  6. 削り
  7. 日乾・カビ付け
といった工程になります。

焙乾あん蒸まで行ったものを荒節(鬼節)、日乾・カビ付けまで行ったものを本枯節と呼びます。

本枯節には、うま味成分が多く含まれるため、高級品として扱われています。また、血合いをそのままにしたものと除いたものがあり、後者の方が繊細で上品な味になるため高級品として扱われます。

それに削りかたの違いも含めると

荒節うす削り 一般的な鰹節
荒節厚削り そばの出汁に使用
本枯節厚削り(血合いあり) 濃い味の出汁で香りも強いが、血合い入りのため雑味も。
本枯節(血合いなし) すっきりした透明度の高い出汁をひくことができる。

の4種類に分類できます。

保管方法

ラップに包んで冷蔵保存が適しています。
害虫の心配がない環境なら枯節の場合は冷暗所での保管してください。

鰹節の出汁をひく

煮出し法になります。抽出する際の温度は85℃程度、時間は1分くらいです。それを基準にして好みで調整してください。灰汁がでたら適宜取り除きます。
低温だと生臭くなりますし、高温だと雑味が抽出されるので適温で出汁をひくことが重要です。

私は普段昆布と鰹節で出汁をひいています。西洋の出汁と比べて和食で使う出汁は時間も手間もそんなにかからないし簡単です。昆布も鰹節も保存のきく材料ですし、ほんだしのような調味料と違って調整も自分の好みに合わせてできるのが利点だといえます。

本当は鰹節削り器で鰹を削りたいんだけど、近所にある乾物屋さんで削った鰹節を購入しています。そこまで上手に削る自信がないのと、鰹節の選び方がよくわからないってことが理由かな。多分何年か先になると思うけど、いろいろ調べてみてうまくできそうなら、鰹節削り器と削っていない鰹節を購入してみたいなと思っています。

その他の節類

宗田節 血合いが多く濃厚で色もでる。そば、うどんの出汁に使用。高知県土佐清水市が有名。
鮪節 キハダマグロが使われます。さっぱりとした味わいで透明度が高い。
鯖節 コクのある濃い出汁になる。そば、うどんの出汁に使用。静岡県沼津市が有名。
など